人間

昨夜は、TさんとKさんが腰を据えてくれた。オープンしたての、頃を思い出す。お二人には最初から背中をおして頂いてる。本当に有難い。Kさんが少し音を下げてくれと、言ってきた。私は音を消した。座敷の隅のほうで、長崎の母上に電話をしているようだった。私は静かに耳を立て、Kさんの長崎弁を聞いた。実に良い一人暮らしの母を案ずる息子である。電話終了後また音をだした。kさんは、誰も来なそうだから閉店までいるよ、と言ってくれた。その為に早めに母上に電話をしたらしい。私はお礼に一曲歌った。暗めのフォーク好きだったkさんに(今は、blues)傘がないを歌った。Tさん、Kさんお二人の前で実に暗かった。しかしkさんは、体をゆらしのってくれた。スイッチが入ったのか、女子がいる店にタクシーで消えた。最後Tさんと肩を並べて世間話をして閉店。いい夜だった。